46.中古車の乗り出し価格とは?知っておくべき諸費用の内訳と安く抑える方法を専門家が解説

中古車の乗り出し価格とは?知っておくべき諸費用の内訳と安く抑える方法を専門家が解説
中古車の購入を検討している際に、広告やネットで表示されている「車両本体価格」以外にも、実際には多くの費用が必要になることをご存知でしょうか。
この記事では、中古車販売のプロが「乗り出し価格」について詳しく解説し、購入時の総額を正確に把握するための知識をお伝えします。
乗り出し価格の仕組みを理解することで、予算内での車選びがスムーズになり、思わぬ出費を避けることができるでしょう。
中古車の乗り出し価格とは何か
乗り出し価格とは、中古車を購入してから実際に公道を走行できる状態になるまでに必要な総額のことを指します。
つまり、車を買って家に持ち帰り、すぐに運転できる状態にするまでの全ての費用を含んだ金額です。
具体的には、車両本体価格にオプション費用と諸費用を加えた金額の合計が乗り出し価格となります。
乗り出し価格は以下の要素から構成されています。
まず車両本体価格があり、これは中古車販売店が設定する車両そのものの価格です。
次にオプション費用として、ナビゲーションシステムやドライブレコーダーなどの後付け装備品の価格が含まれます。
そして諸費用として、法定費用(国や自治体が定めた税金や保険料)と代行費用(販売店が手続きを代行する手数料)の二つに分類される各種手続きに必要な費用が加算されます。
多くの中古車情報サイトでは車両本体価格が大きく表示されていますが、実際に支払う金額は乗り出し価格となります。
車両本体価格のみに注目して予算を組んでしまうと、諸費用により予算オーバーとなる可能性があります。
中古車の諸費用は車種や車検の有無により大きく変動するため、事前に乗り出し価格を確認することが重要です。
諸費用の詳細な内訳について
中古車購入時の諸費用は、法的に支払いが義務付けられている法定費用と、販売店が代行して行う手続きに対する代行費用の二つに大別されます。
法定費用は国や自治体によって金額が決められているため、どこで購入しても同じ金額です。
一方、代行費用は販売店が独自に設定するため、お店によって金額が異なります。
法定費用は国や自治体によって定められた費用であり、どの販売店で購入しても同じ金額が適用されます。
値引きの対象とはならない固定費用ですが、車種や購入時期によって金額が変動する場合があります。
■ 自動車税(種別割)
自動車税は毎年4月1日時点の車両所有者に課税される税金で、排気量に応じて税額が決定されます。
2019年10月から「自動車税(種別割)」という名称に変更され、税額も一部見直しされています。
中古で普通車を年度途中で購入した場合、登録月の翌月から翌年3月までの期間を月割りで計算して支払います。
例えば10月に購入した場合、11月から3月までの5か月分を支払うことになります。
軽自動車の場合は「軽自動車税」が適用され、乗用車と異なり月割計算がなく、購入年度の税負担が発生しないため、年度末に近い時期の購入では税金の負担を抑えることが可能です。
(参考: 東京都主税局「自動車税種別割」)
■環境性能割
2019年10月に自動車取得税に代わって導入された税金で、車両の燃費性能に応じて税率が決定されます。 環境性能割は、課税対象が「取得価額(一般的に車両価格の約90%)」であるため、実際の車両価格が55万円程度以下の場合に非課税となることが多いです。
ハイブリッド車や電気自動車などの環境性能に優れた車両では、非課税または税率が軽減される場合があります。
(参考:国土交通省「環境性能割の概要」)
■ 自動車重量税
車両重量に応じて課税される税金で、車検時に次回車検までの期間分をまとめて納付します。 車検残りの中古車の場合、購入時に重量税を支払う必要はありませんが、新に車検を取得する車両では新たに車検を取得するため、2年分の重量税が必要となります。
軽自動車の場合は重量に関係なく一律の税額が適用されます。 普通車の場合は車両重量0.5トンごとに税額が設定されており、国土交通省の税額表によると重量により金額が決定されます。
(参考:国土交通省「自動車重量税額について」)
■自賠責保険料
自動車損害賠償責任保険は法律により加入が義務付けられている強制保険です。 車検残りの中古車では、登録月から次回車検までの未経過相当額を支払います。
自家用普通自動車の2年(24か月)契約の保険料は、2023年度以降17,650円となっています。
新に車検を取得する車両では、新たに車検を取得する際に次回車検までの保険料をまとめて支払うことになります。
■リサイクル料金
自動車リサイクル法に基づき、将来の廃車処分費用を購入時に前払いする制度です。
車種により金額が異なり、車両を売却する際にはリサイクル料金相当額が返金され、新たな購入者が負担することになります。
代行費用は販売店が車両登録や各種手続きを代行することに対する手数料で、販売店により金額設定が異なります。
そのため値引き交渉の対象となる場合があり、自分で手続きを行うことで費用を削減することも可能です。
■登録代行費用
車両の名義変更や登録手続きを販売店が代行する際の費用です。
陸運局での手続きが必要となるため、販売店から陸運局までの距離や手続きの複雑さにより金額が変動する場合があります。
■ 車庫証明代行費用
車両の保管場所を証明する車庫証明書の取得を代行する費用です。
軽自動車の場合、地域によっては不要な場合があるため、購入前に確認が必要です。
■ 納車陸送費用
販売店から自宅や指定場所まで車両を輸送する費用で、距離に応じて金額が設定されます。
自分で販売店まで車両を取りに行くことで、この費用を削減することが可能です。
■ 整備・クリーニング費用
納車前の点検整備や車内外のクリーニングに関する費用です。
車両の状態により必要性が異なるため、不要と判断される場合は販売店と相談することで費用を抑えることができる場合があります。
乗り出し価格を安く抑える実践的な方法
中古車の乗り出し価格を抑えるためには、法定費用以外の部分で工夫することが必要です。
具体的な節約方法を実践することで、同じ車両でも総額を大幅に削減することが可能になります。
代行費用の見直しや車選びのポイントを押さえることで、予算内での購入を実現できるでしょう。
代行費用の大部分は自分で手続きを行うことで削減が可能です。
車庫証明の取得は警察署での手続きとなり、必要書類を揃えて申請から交付まで行うことで代行費用を節約できます。
また納車についても、自分で販売店まで車両を取りに行くことで納車費用を削減できます。
ただし、手続きには平日の日中に時間を要するため、仕事の都合などを考慮して判断することが重要です。
同じ車両でも販売店により代行費用に大きな差が生じる場合があります。
複数の販売店で見積もりを取得し、諸費用の内訳を比較検討することで、最も条件の良い販売店を選択することができます。
特に代行費用については販売店独自の設定であるため、交渉により削減できる可能性があります。
車検が十分に残っている中古車を選択することで、重量税と自賠責保険料の負担を回避できます。
車検切れまで1年以上ある車両を選ぶことで、当面の車検費用も不要となり、トータルコストを大幅に削減することが可能です。
販売店選びのポイントと注意事項
適正な乗り出し価格で中古車を購入するためには、信頼できる販売店の選択が重要です。
悪質な販売店では不当に高額な諸費用を請求される場合があるため、注意深く検討する必要があります。
透明性のある価格表示を行い、詳細な説明をしてくれる販売店を選ぶことで、安心して購入できるでしょう。
優良な販売店では諸費用の内訳を明確に提示し、各項目について詳細な説明を行います。
総額のみの表示で内訳を明かさない販売店や、相場を大幅に上回る代行費用を設定している販売店は避けるべきです。
諸費用が相場を大幅に上回るような場合は、内訳を詳しく確認し、適正な価格かどうかを判断することが必要です。
中古車購入後の保証やメンテナンス体制も重要な選択基準となります。
購入時の価格だけでなく、長期的なカーライフを支援する体制が整っている販売店を選択することで、安心して車両を購入することができます。
よくある質問と回答
中古車の乗り出し価格に関してお客様からよく寄せられる質問にお答えします。
Q1.乗り出し価格と支払総額の違いは何?
乗り出し価格と支払総額は基本的に同じ意味で使用されることが多いですが、販売店により定義が異なる場合があります。
購入前に必ず含まれる費用の内訳を確認し、追加費用の有無についても確認することが重要です。
Q2.諸費用は現金での支払いが必要?
多くの販売店では諸費用もローンに含めることが可能です。
ただし金融機関により条件が異なるため、事前に確認が必要です。
Q3.県外からの取り寄せ時の追加費用はある?
県外ナンバーの車両を購入する場合、現在の居住地でのナンバー変更が必要となり、陸送費用や県外登録費用が追加で発生します。
これらの費用は通常の諸費用とは別に請求されるため、購入前に総額を確認することが大切です。
まとめ|乗り出し価格を考慮して予算設定しよう
中古車の乗り出し価格は車両本体価格に加えて、法定費用と代行費用から構成される諸費用を含んだ総額です。
法定費用は削減することができませんが、代行費用については自分で手続きを行うなど、販売店との交渉により削減することが可能です。
また車検残期間の長い車両を選択することで、重量税や自賠責保険料を節約することができます。
複数の販売店で相見積もりを取得し、諸費用の内訳を比較検討することも重要なポイントです。
中古車購入を成功させるためには、車両本体価格だけでなく乗り出し価格全体を考慮した予算設定が重要です。
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